Enjoy Learning Class 2021 夏の企画 第2弾
第1回 ブックフェス in TORii塾 開催!
夏休みのEnjoy Learning Classでは、いくつか大きな企画を実施しました。
その一つが、この「ブックフェス」です。
このブックフェスは、「ビブリオバトル」を参考にした企画です。
小学生たちが、ビブリオバトルのルールで挑戦するにはやや難易度が高かったため、「ブックフェス」というかたちで実施しました。
本をより身近に、より楽しく感じてほしい。
そういう思いから、この企画を開催しました。
ブックフェスとは?
ブックフェスは、以下のルールで実施しました。
1.面白いと思う本(小説や漫画など)を1冊選ぶ。
2.3分以内で本の面白さをプレゼン。
3.参加者は読みたいと思った本に投票。
4.票が一番多かった本が優勝!
先に述べたビブリオバトルよりもプレゼン時間を短くし、ディスカッションは無しにしました。
また、本も小説だけでなく、図鑑や漫画もOKということにしました!
いずれは、本だけでなく、音楽や映画などでプレゼンするのもいいかと考えています。
面白い本を選んで、プレゼンする!?
これまでに学校でも読書感想文などで、本の紹介を書いたことがあるかもしれません。
しかし、それを「プレゼンする」というのは、ほとんどの児童が初めてです。
日頃、人前で話すことが苦手、恥ずかしい…という児童もいて、あまり前向きではない子もいました。
最初の授業では、企画内容の説明をしましたが、「どんな本が良いのかわかんない」「無理!できない!」という声が上がりました。
プレゼンまで全員たどり着けるか?
前途多難なスタートでした。
まずは、プレゼン動画を見てみよう!
2回目の授業、まずは「ビブリオバトル」や本紹介の動画を見ることから始めました。
⇒ビルリオバトルなどの本の紹介動画を見てみました!
もしかすると、大人の中にもビブリオバトルを知らない方はいらっしゃるかもしれません。
このビブリオバトルは2007年に京都大学で考案されたもので、現在では小学生から大人まで様々な場所で開催されています。
中学・高校・大学では全国大会も開催されています。
詳しくはコチラ。(ビブリオバトルのHP)
最初の授業はブーイングの嵐だったので、まずは実際のプレゼンを見てもらうことにしました。
これから、自分がどんなことをするのか?イメージが湧くようにするためです。
Youtubeには、小・中・高校生の本のプレゼン動画がいろいろとアップされています。
実際の高校生のビブリオバトル全国大会の動画もありました。
その中から、いくつかを紹介しました。
⇒小学生から高校生まで、いろいろな動画を視聴!
一番人気だった動画はコチラ。
動画を見た子どもたちの反応は、想像以上に良いものでした。
動画を見たあと、一番印象的だったのは「この本読んでみたい!」「昨日、あの本買ってもらった!」と話してくれたことです。
ビブリオバトルでは、発表者が面白いと思う本を持って集まり、プレゼンし、ディスカッションの後、参加者が「読んでみたい!」という本に投票します。
特に小学生に人気があったのが、高校生のプレゼンでしたが、話すスピードや言葉の難易度を考えると「わかるかな〜?」と心配でしたが、そんな心配は必要なかったようです。
まずは、第1歩…進められたはずです。
プレゼンを聞いて、「読んでみたい!」という気持ちになること。
そして、実際に自分もプレゼンするとなると、また新たな気持ちや気付きが生まれるはずです。
本選びとプレゼン原稿の作成!?
とはいえ、紹介した動画のようにできるか?となると、それは別問題のようです。
確かに、動画のプレゼンは面白かったけど、果たして自分にできるのかどうか…?
「見る」と「やる」はイコールではないということ。
視聴した動画の中には、小学生のものもありましたが、特に人気があった中学生や高校生のプレゼンは大人顔負けのものです。
動画を見たからと言って、「じゃあ、やってみよう!」とすぐできるわけではありません。
そこで、3回目の授業では少し作戦を変えて、ワークシートに沿って、プレゼン原稿を組み立てていくことにしました。
⇒ワークシートに情報を書き進めると、ある程度原稿が完成するように。
前回見た動画の中で、いくつかの共通点、面白いと思わせるコツのようなものがありました。
それは、「冒頭に質問をする」という点です。
すべてのプレゼンというわけではありませんが、冒頭で聞き手に質問をするというスタイルが多く、質問をすることで子どもたちもプレゼンに引き込まれていくのが感じられました。
たとえば、一番人気だったプレゼン動画の場合だと「あなたは人を殺したことがありますか?」という質問でした。
物騒な質問ではありますが…聞く人は「え?どういうこと?」「なんでそんな質問するの?」というような気持ちになります。
この質問をきっかけに、一気に聞き手が興味を持ち、プレゼンに引き込まれていきます。
この手法をひとつの型として、ワークシートを作成し、それに沿って書き出した内容をまとめることにしました。
⇒スライドでワークシートに書く内容を説明しました。
⇒おすすめの理由や質問についてなど、例を上げながら紹介!
本選びに時間がかかる児童もいました。
普段から小説を読まない。漫画なら読むけど…。
一度選んで書き出したものの、やっぱり違う。他の本にしたい。という子も。
この企画自体、夏休みを通してたっぷり時間があるので、本を変えることは問題ありません。
小説を読まない…という場合には、漫画もOK!ということに。
ビブリオバトルとはルールが異なりますが、そこは柔軟に変更。
小説か、漫画か、はあまり問題ではありません。
大切なのは、選んだ本について「読んでみたい!」と思わせるプレゼンができるかどうかです。
いくら人気のある作品でも、「読んでみたい!」とみんなが思うかどうかはプレゼン次第。
そんなやり取りの中、それぞれが本を選び、選び直し、ワークシートに質問を書き出したり、書き直したりしながら、少しずつプレゼン原稿を書き進めていきました。
プレゼン発表!!
当初は、夏休み最終週に本番を予定していましたが、コロナの状況から最終週は休講が決まりました。
そこで、あらかじめプレゼン動画を一人ずつ撮って、まとめた動画を各家庭で視聴し、投票することとしました。
お盆明け、まだ原稿が仕上がっていない児童も多くいましたが、原稿が完成している児童から早速動画撮影を始めました。
⇒最初はドキドキ。話すスピードや目線、姿勢なども難しい!
⇒小学1年生から6年生まで、初めての経験ですが、全員達成!
プレゼンの制限時間は3分以内。(短くてもOK!)
小学1年生から6年生までクラスにいますので、それぞれが可能な時間でプレゼンしてもらいます。
実際に撮影すると、長くて2分ほどでしたが、ほとんどの児童が1分半ほどのプレゼンとなりました。
今回のブックフェスとビブリオバトルの主な違いは、このプレゼンの制限時間とディスカッションの有無です。
本当はディスカッションもやりたかったのですが、コロナや時間的な問題でやらないことにしました。
(ビブリオバトルでは、実を言うとミニ・ビブリオバトルという制限時間3分の小中学生向けのルールのものもあります。)
いつかはビブリオバトルのルールで挑戦できるようになれば!というのが、講師の願いでもありますが、まずはこのブックフェスのルールでプレゼンに挑戦して、少しずつレベルアップしていきたいと考えています。
子どもたちのプレゼン動画、完成!
長くなりましたが…一人ひとり撮影も無事終わり、編集も完了。
完成した動画は、各ご家庭と共有し、オンライン投票としました。
子どもたちのプレゼン動画はコチラ。
現在(2021.9.2)は、投票受付中となっています。
後日、また投票を集計後、優勝者をこちらで発表予定です。
最後に、今回ブックフェスを開催して感じた、子どもたちの変化を紹介したいと思います。
プレゼン・動画撮影なんて、できない!無理!恥ずかしい!
⇒楽しかった!面白い!またやりたい!
本なんて読まない!面白くない!
⇒あの本読んでみたい!もっと面白い本を紹介したい!
最初はやだやだ!と言っていた児童が多数でしたが^^;
結果的に、最後まで動画撮影まで全員が終えることができました。
まだまだプレゼンが恥ずかしい…という子もいますが、最初は人前で話すことさえできなかった子もちゃんとやり遂げることができました!
このEnjoy Learning Classの活動すべてを通して言えることですが、初めは「できない、無理」という児童は必ずいます。
プレゼンだけでなく、ヴァイオリンやゲームなども。
自分にはできない、無理、こわい、やりたくない…時には泣き出してしまうこともありました。
やったことがないこと、苦手なこと、難しいことなどに対して、「やらない」という選択をしがちですが、このクラスでは「とりあえずやってみようかな…」と気持ちが動くことが何よりの大きな収穫だと考えています。
できるかも、やってみようかな…という気持ちの動き、変化が次の成長に繋がります。
今後も、第2回、3回…そして、いずれビブリオバトルにも挑戦!とつながれば、と考えています。
以上、第1回ブックフェスの活動報告でした!
後日、投票結果もこちらで発表します♪